株式会社 エレックス極東

変圧器油中ガス分析 photo

絶縁油分析

変圧器の内部は、災害後の衝撃・振動や過負荷によって異常が進行していることがあります。

変圧器内部は外観からは異常を確認できませんが、絶縁油に溶け込んだガス成分や油の特性を分析することで、内部の状態を"見える化"できます。定期的な分析による予防保全は、突然の事故や停電リスクを未然に防ぐうえで有効です。
特に、地震や豪雨・落雷といった自然災害の直後や、猛暑によるエアコン使用量増加などで変圧器への負荷が高まる時期は、内部で異常が進行しやすくなります。

地震・災害時に変圧器内でおこる現象

地震や台風・豪雨・落雷などの自然災害が発生すると、外観に損傷がなくても変圧器内部では以下のような異常が進行していることがあります。

想定される要因 変圧器内部で起こりうる現象 変圧器内の起こりうる現象によって
発生しやすいガス
地震の振動・衝撃 巻線・鉄心のズレ、接触不良、
絶縁物の損傷
水素(H₂)・エチレン(C₂H₄)
過電圧(落雷等) 絶縁破壊、部分放電 水素(H₂)・アセチレン(C₂H₂)
浸水・湿気 絶縁油の劣化、絶縁性能の低下 水素(H₂)
(水分量・酸化劣化度の上昇を伴う)
停電・再起動時の過負荷 局部過熱 メタン(CH₄)・エチレン(C₂H₄)

こうした内部異常を早期発見するために、絶縁油分析がおすすめです。

変圧器油中ガス分析

変圧器内部の異常を初期段階から察知することで、重大事故を未然に防ぐことが可能になります。

設置後間もない変圧器であっても内部異常が発生することがあるため、予防保全としての効果があります。

油中ガス分析とは?

変圧器内部で局部過熱や部分放電が発生すると、特有の分解ガスが発生し、大部分が絶縁油の中に溶解します。
この溶解ガスを分析する事によって内部異常の有無や状況を推測する事ができます。

変圧器内部異常の原因と種類および発生ガス

原因

過熱・放電等による絶縁油の熱分解

矢印

可燃性ガスの発生

右図のパターンから、ある程度の異常の
種類が推測されますので、参考にして下さい。

変圧器内部異常の種類と発生ガス
異常の種類 主な発生ガス
CO CO2 H2 CH4 C2H2 C2H4 C2H6 C3H6 C3H8
絶縁油の過熱 ー ー ◯ ◎ ー ◎ ◯ ◎ ◯
油浸固体絶縁物の過熱 ◎ ◎ ◯ ◎ ー ◎ ◯ ◎ ◯
絶縁油中の放電 ー ー ◎ ◯ ◎ ◯ ー ◯ ー
油浸固体絶縁物の放電 ◎ ◎ ◎ ◯ ◎ ◯ ー ◯ ー
  • ◎:特徴ガス、◯:関連あり、-:関連なし
  • 出典 : 電気協同研究会36巻第1号 油中ガス分析による油入機器の保守管理

特徴

1.局部過熱
比較的低温での絶縁油の熱分解ではCH4(メタン)が生成され、温度が高くなっていくにつれてH2(水素)が増加してC2H2(アセチレン)が発生する。
2.アーク放電
絶縁油中でアーク放電があった場合はH2とC2H2が多く、次いでC2H4、CH4が発生する。
3.部分放電
絶縁油中で部分放電があった場合はH2やC2H2が多く見られる。

特徴

  • 1.ガラス注射器を使用して現地で採油した状態のまま分析を実施するため、より正確な値を検出します。
  • 2.試験データは過去3回分記載により、トレンド比較が可能!

油中ガス分析のガス判定基準

変圧器内部の異常を特徴付けるガスの判定基準です。下記に、基づいて変圧器内部における異常現象原因を推定します。

出典:電気協同研究会(電気協同研究第65巻第1号による)

判定項目 可燃性ガス
TCG
エチレン
C2H4
TCG
増加率
アセチレン
C2H2
メタン
CH4
エタン
C2H6
水素
H2
一酸化炭素
CO
要注意Ⅰ ① 500以上 10以上   0.5以上 100以上 150以上 400以上 300以上
要注意Ⅱ ①       0.5以上        
② 500以上かつ10以上            
異常 ①       5以上        
② 700以上かつ100以上            
③   100以上かつ70以上/月          

様相診断

油中ガス分析では、絶縁油に溶解している可燃性ガス成分(CO,H2,CH4,C2H6,C2H4,C2H2)の濃度によって、要注意Ⅰレベル、要注意Ⅱレベル、異常レベルの判定を行いますが、各ガス成分を組み合わせる様相診断によって更に詳しく異常原因を診断することができます。

①ガスパターンによる様相診断

ガスパターンによる診断では、横軸に可燃性ガスを並べ、縦軸に各ガス成分の中で最大を1とした場合の比をプロットしてグラフを書き、内部不具合を診断します。

①ガスパターンによる様相診断
②異常診断図による様相診断

異常診断図による診断では、各ガス成分の組成比(C2H4/C2H6,C2H2/C2H4,C2H2/C2H6)を組み合わせた診断図を用いて内部不具合を診断します。

②異常診断図による様相診断
③等価過熱面積を用いた診断

変圧器事故の危険性が高い巻線部位の異常か、それ程高くない鉄心部位の異常かを判別する。(要注意Ⅱ以上の判定結果で2回以上の診断結果が必要です。)

③等価過熱面積を用いた診断
④線形SVMによる内部不具合変圧器の判定

6種類のガス濃度(水素、メタン、エタン、エチレン、アセチレン、一酸化炭素)を判別式に代入し、過熱、放電、過熱+微少放電、タップ切替器の絶縁油混入、内部不具合)の5つの状態を推定する。(2つ以上の式で負の値が算出された場合は、絶対値がより大きい値の式の現象が起きていると推定される。)

④線形SVMによる内部不具合変圧器の判定

価格表

  商品・サービス 目安価格 備考
絶縁油分析 油中ガス分析 25,000円/検体 別途、サンプリング作業費が掛かります。

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フルフラール分析

変圧器の余寿命を判断し、適切な更新計画を立てられます。

絶縁紙の劣化時には、様々な物質が生成されます。変圧器劣化度評価に実用されている物質は、一酸化炭素、二酸化炭素、フルフラール、アセトン。その中でも、フルフラールが最も実用性に優れており、絶縁紙の平均重合度残率との相関性があります。したがって、絶縁油中のフルフラール量を知れば、その変圧器の劣化度を診断することができます。変圧器の寿命が数字でわかる報告書を提出します。

経年劣化度判定管理基準値

フルフラールによる経年劣化度判定では、
一般的に平均重合度が450になると寿命と言われています。

平均重合度 >451 <450
劣化度 正常 危険

出典:電気協同研究会(電気協同研究第65巻第1号による)

フルフラール分析 photo
フルフラール分析装置 島津製作所製

価格表

  商品・サービス 目安価格 備考
絶縁油分析 フルフラール分析 25,000円/検体 別途、サンプリング作業費が掛かります。

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絶縁油特性試験

絶縁油の劣化を知り、予防対策を実施できます。

高電圧を変圧する変圧器の中には絶縁油が入っております。この絶縁油の主な役割は機器の絶縁と冷却を行う役目があります。長年使用したり、 負荷率が高いと絶縁油の性能が低下していきます。また、絶縁性能が著しく低下すると絶縁破壊が起こり、安定した電気の供給が出来なくなります。

絶縁油の色相

絶縁油は使用するうちに、最初淡黄色であったものが次第に茶褐色に変色し、ついにはスラッジ(絶縁油の劣化によって生成する泥状物質)を生成し機器のトラブルの原因となります。このような劣化油を使用すると変圧器の破損を招くだけでなく電気の供給が長時間にわたり停止します。

絶縁油の色相

変圧器絶縁油の劣化過程

変圧器が運転されると温度が変化し外気との間で呼吸作用が行われます。その際、変圧器に気密不良や油漏れなどがあると、絶縁油に空気中の酸素や水分が取り込まれます。絶縁油中の酸素や水分は変圧器内部の鉄分に接触した状態で運転中の温度上昇が加わると、酸化が促進され絶縁油の酸価(酸性有機物質の総量)が増大します。酸価が進展すると絶縁油と金属やコイル絶縁物が化合しスラッジが生成されます。スラッジが変圧器内部の部位に付着すると冷却効果が低下し、温度上昇が著しくなり絶縁物の熱劣化が加速され、絶縁の劣化につながります。絶縁劣化した状態で運転を続けていると、部分放電が発生したり、絶縁破壊に至ることになります。また、絶縁油自体も劣化生成物の溶解によって吸水性を増し、絶縁抵抗の低下やtanδの増加など絶縁特性が低下します。

絶縁油特性試験 試験項目

弊社の絶縁油特性試験では、全酸価、絶縁破壊電圧、体積抵抗率、水分の4項目を分析し、絶縁油の劣化度を判定。定期的な試験を行うことで絶縁性能を把握することができます。

●全酸価試験 : 絶縁油劣化の化学的評価
全酸価とは絶縁油1g中に含まれる全酸性成分を中和するのに要する水酸化カリウムの㎎数を云います。
油中の水分や不純物の混入、酸化により酸価値が増加すると絶縁物の劣化を促進させ、絶縁性低下の原因にもなります。
●絶縁破壊電圧試験 : 絶縁油の絶縁性評価
絶縁破壊電圧試験は絶縁油を試験用容器に採取し、絶縁油中において球状電極間ギャップに商用周波数の電圧を引火し、毎秒約3kVの割合で上昇させ絶縁破壊電圧を測定する方法です。
絶縁破壊電圧は油中の水分やごみ、絶縁物の繊維などの影響を受け低下します。絶縁破壊電圧の低下は変圧器の絶縁破壊事故の重大要因となります。
●体積抵抗率試験 : 絶縁油の絶縁性評価
体積抵抗率は変圧器の巻線-大地間の絶縁抵抗値と直接相関があり、絶縁油の温度上昇や油中に存在する水分、劣化物などによっても影響されます。
●水分試験 : 絶縁油の間接的評価
水分試験は試料油を試薬による容量滴定方法または電気分解による電量滴定方法で行われます。
絶縁油中の水分は絶縁破壊電圧に大きく影響を及ぼし、絶縁紙の劣化も促進されます。
変圧器絶縁油の劣化過程 変圧器絶縁油の劣化過程

経年劣化度判定管理基準値

全酸価 絶縁破壊電圧 水分 体積抵抗率
0.2[mgKOH/g]以上 30.0[kV/2.5mm]以下 40[ppm]以上 0.01[TΩm80℃]以下

価格表

  商品・サービス 目安価格 備考
絶縁油分析 特性試験 15,000円/検体 別途、サンプリング作業費が掛かります。

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微量PCB含有検査

精密なPCB分析が可能、適切な処理方法を導き出します

PCB特措法により微量PCB廃棄物を保管する事業者は、2027年3月31日までに処分する事が義務付けられています。PCB濃度により高濃度PCB廃棄物と低濃度PCB廃棄物に分類され、それぞれ処分期間が定められています。

PCB含有機器の処理方法

絶縁油を使用している機器を処理する場合には微量PCBの含有調査が必要です。当社の熟練の技術者により変圧器や遮断器だけでなく採油の困難なコンデンサも安全に絶縁油の採油が可能です。ご不明な点がございましたら、営業担当者までご連絡ください。

PCB含有の判定基準

PCB濃度 対応方法
0.5ppm以下 産業廃棄物として処理することができます。
0.5ppm超過~5000ppm以下 PCB無害化処理認定施設又は許可施設で処分

当社PCB分析の特徴

最新設備による前処理と高性能な分析装置で精度の高い分析が可能です。

●簡易定量法 加熱固相カラム前処理法(PCB分析前処理装置)

使用器機 : 三浦工業社製 SZ-PCB-PT010

環境省廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課の[絶縁油中の微量PCBに関する簡易測定法マニュアル(第3版)]に採用された高性能で高効率な前処理法を自動化した装置で、過去には各自治体の補助金の対象にもなった分析方法です。

●ガスクロマトグラフ(質量分析装置)

使用器機 : 島津製作所社製 GCMS-QP2010

抽出したPCBの質量を測定する。GC/QMS法による質量分析測定を行うことによって精度の高い分析が可能。

当社PCB分析の特徴

使用中の低濃度PCB含有電気工作物の処理について

使用中の変圧器に含まれる絶縁油が微量のPCBで汚染されていることが判明した場合は、変圧器の構造、PCB濃度、絶縁油量等によっては、使用しながら浄化する「課電自然循環洗浄法」が適用できる場合があります。「微量PCB含有電気機器課電自然循環洗浄実施手順書」に従って処理した変圧器は所要の手続きを行うことでPCB含有電気工作物に該当しないものとなります。課電自然循環洗浄が適用できるかは、お問い合わせフォームからご相談お願いいたします。

価格表

  商品・サービス 目安価格 備考
絶縁油分析 微量PCB含有量検査 20,000円/検体 別途、サンプリング作業費が掛かります。

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PCB採油キット送付サービス

お客様にて採油作業を実施の際には、採油キットを発送致します。

〈例〉 採油キット(5検体の場合)

  • ■ 採油ビン5個
  • ■ スポイト5個
  • ■ ゴム手袋5セット
  • ■ 保管ビニール袋5枚
  • ■ 記録用紙1枚
  • ■ 封筒1枚
  • ■ 専用ケース1個
PCB採油キット送付サービス

PCB採油キット送付サービスに関する
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